沿革
1767年の創業から今日に至るまで、
松本醤油商店250年の歩みをご紹介します。
江戸時代
はじまり 横田家
松本醤油商店の前身である「横田屋」は武州川越藩の御用商人として知られらた豪商であった。「横田家始祖之由緒」によれば、「横田氏之先祖者昔紀州より来りて河越の住民となる。」とある。
横田家がいつから川越で商業活動を始めたか、具体的な時期は判明していないが、享保年間(1716年~1735年)には活発な商業活動を営んでおり、やがて川越城下で最も富裕なある商家の一つと目されるに至る。
明和4年(1767年)
川越 鴫町
横田家が川越鴫町(現 川越市仲町)にて酒株(江戸幕府 酒醸造業の権利)を譲り受ける。この地で酒、醤油、味噌の醸造業が始まったこの瞬間「明和4年」を、松本醤油商店の創業の起源としています。
寛政3年(1791年)
横田家が川越藩御用達となり、町年寄格・苗字・他所出帯刀を許される。
文政2年(1819年)
横田家500石の士分格に取り立てられる。
天保元年(1830年)
醤油蔵普請にあたり、醤油蔵と木桶を拡張し増設。(現在の天保蔵)

(国文学研究資料館 所蔵)
横田家について
かつて伝説的豪商と呼ばれた第12代横田五郎兵衛が近江より川越に移り、米穀問屋、酒・醤油製造業、金融業を営みました。
江戸末期に横田家は隆盛を極め、「関八州田舎分限角力番附」に、江戸を除く関東の豪商200人中、東の横綱になっていました。江戸にも出店し、五郎兵衛が来ると米の相場が変わると言われ、江戸や大坂の米相場を動かす程の力を持っていたと伝えられています。参考)「料亭山屋」ホームページ

明治~平成
明治22年(1889年)
松本家初代新次郎、横田家の醤油造り・蔵を引き継ぎ、名称を松本醤油商店と改める。

明治26年(1893年)
川越大火により町の三分の一が焼失。店蔵、醤油蔵共に大火を逃れる。
昭和2年(1927年)
合名会社として組織変更
平成18年(2006年)
合名会社より株式会社に変更

参考文献:「横田家始祖之由緒」「武州川越横田家文書」